2007年02月19日

整理中に

touring_gogo.jpg昨日本棚をクローゼットから表のキッチンに移そうと思い、中を整理していたらこんな本が出てきた。「ツーリング GO!GO!」・・・2004年3月号だって! 東京湾ツーリングマップなんてタイムリーすぎる。グッジョブだよ、二年前のオレ。先見の明ってこういうことを言うのかも知れない。これを読んで来るべき春に備えるのだ。

例えば行きは川崎まで走ってアクアラインを渡り、館山まで南下して海を堪能し、引き返して浜金谷でフェリーに乗って久里浜へ。さらに三浦半島をぐるりとする、なんていう、意味もなく移動距離だけ長い東京湾ツアーなんてどうだ!? 考えただけでワクワクするなあ。

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2006年09月21日

ハチミツとクローバー完結

hachikuro10.jpgああ、終わっちゃった・・・ハチミツとクローバー。9巻が出てからやけに次が出るのが早いなあって思ってたら、10巻も半ばで完結だった。9巻は、それまでのふりはなんだったのってほど重い話しになったけれど、10巻は笑いも戻ってきて、でも相変わらずの「ハチクロ節」も健在。切ないんだよねえ。

それにしても、やっぱり竹本くんだよ。「消えて行ってしまうものは、無かったのと同じなのかって」・・・なんて切ない言葉なんだよ。彼はホントいいヤツだよ。まだの人は読んだ方がいいよ。

今はアニメ版の主題歌だったYUKIの「ドラマチック」と「ふがいないや」がヘビーローテーション中。さて、また最初から読み返すとするか。

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2006年09月08日

ゲド戦記(ただし原作の方)

gedo_senki.jpg6巻目の外伝を除いて本編5巻を読み終わった。さすがに三大ファンタジー文学の一つに数えられるだけはあるなあというところかな。指輪やナルニアにはない独特の世界観、中でも「真(まこと)の名前」や「天地創造の言葉」といった、言葉の持つ意味が非常にクローズアップされているのが自分の琴線に触れた。

「ゲド戦記」とあるけれど、本当にゲドが主人公となって活躍するのは1〜3巻までで、10年以上のブランクを置いて書かれた続編の4、5巻はゲドは登場するものの、端役っぽい。

どの巻もそうなのだけれど、終盤まで結構淡々と進んでいく。そしてラスト間際になってぐぐっと物語が盛り上がる。終盤近くまでお預けされてどーんと盛り上がりすぐラスト、読んでいる者にとってはかなり飢餓感が募る手法だと勝手に思っている(笑)

さて、簡単に物語を紹介。舞台は「多島海(アーキペラゴ)」というたくさんの島がひしめく海洋社会。1巻目では少年ハイタカが魔法の才を認められ「ゲド」という真の名を授かり、ローク島の魔法学院で魔法使いの修行をしている最中、自分の力の過信と誇示から誤って呼び出した「影」との戦いを強いられる旅を描く。

2巻目はがらっと舞台が代わり、アーキペラゴの東の端、他の島の人々とは違い白い肌を持ったカルガド帝国。大巫女の生まれ変わりとして選ばれた少女テナーは、アルハという代々の名前を受け継ぐ。ある日自分が治める神殿の地下迷宮で、とある目的を持って潜入していた魔法使いと出会ってしまう。魔法使いはもちろんゲド。ゲドの探し物とは、そしてアルハの取った行動とは、を描く。

3巻は、アーキペラゴで静かな異変が起こり始める。まじない師や魔法使いが太古の言葉を忘れ始め、竜が約束を破ってアーキペラゴを飛ぶようになる。エンラッドの王子アレンは今や大賢人となってロークの学院を治めるゲドの元を訪れ、そのような世界の異変を知らせる。ゲドはアレンを連れて見えない敵を求めてアーキペラゴ中の島から島へ、海から海へと旅を続ける。

4巻は故郷に帰ったゲドとテナー、養女としたテルーとの物語。今までの話しの流れからするとかなり異色な巻だと思う。

5巻は、再び竜がアーキペラゴを侵し始め、不穏な空気が高まっていく。様々な人々の持ち寄った考え、直面している悩み、などがからみながら3巻で描かれた「あの場所」が実は・・・という展開。人と竜がかつて分け合ったもの、忘れられた物語が語られ、世界がどう変わって行くのかが語られる。

他の二つのファンタジーに比べて、とても示唆的で、神話的だなあと随所で感じる。特に5巻で語られる死生観はなかなか興味深い。ファンタジー好きなら一度は読んでみた方がいいと思う。

・・・え、映画ですか? ああ、見たけれども。うーん、言っちゃっていいですか? 一言「ひどい!!!!」とだけ。1〜5巻までをざっと読んで重要かなあと思うキーワードを抜き出して、色々自分なりに味付けしようと悪戦苦闘した結果、キーワードのそもそもの意味をすっかり忘れた挙げ句、ぜんっぜん違うモノが出来ましたー!(´▽`*) 的なノリ。「映画は3巻がベースです」ってあちこちで読んだけれど、3巻はあんなお話じゃあありませんから!!  何あの三文芝居。映画館で見てて笑っちゃったよ、ひどくて。久しぶりに金返せと思った。悪いことは言わないので、原作だけ読んだ方がいいと思う。ま、原作読んで映画見るぶんには笑えるのでいいかもしれないけれどね(笑)

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2006年08月05日

島 日本編

island_collection.jpg有楽町の三省堂に寄ったら、「島旅フェア」っぽい一角ができていて、沖縄の離島について書かれた本や、ご存じ「SHIMADAS」やら、日本中の島を旅したエッセイなどが置かれていた。

そこにあって、結構存在感を放っていたのがこの大判の本「島 日本編」。表紙の島の形に見覚えがあってしばらく考えていたらやっと思い出した。去年行った神島なのだ。一方的に運命のようなものを覚えて衝動買いしてしまったよ。

さて、この本、豊富な写真とそこを旅した人の文章で、無人島6島を含む、全73島を紹介している。先の神島はもちろん、沖永良部島、波照間島、久高島、軍艦島として知られる端島、一度は行ってみたい悪石島、竹富島、北や南、日本のあちこちの魅力的な島の様子を見ることが出来る。

そんな中にあって、かなり心を惹かれたのが6つの無人島の紹介。トカラ列島の臥蛇島に元島民と訪れる話しや、南硫黄島、北硫黄島の話しは興味深い。

まだ全部読んでいないけれども、また島旅への旅情をかき立てられる本を買ってしまったなあと遠い目になる。


>> 「島 日本編」が気になる方はこちらをどうぞ。

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2006年06月18日

たまに読みたくなる

akarui_ryojou.jpg色々忙しくて、ぽこっと空いた時間にお茶とケーキと読書を。池澤夏樹という作家が好きで古本屋に立ち寄ると必ず探しているのだけれど、そんなに置いてないことが多い。読者は本当に池澤党で買ったら手放さないのか、そもそもあんまり売れてないのか。前者であると勝手に想像している。

今読んでいるのは紀行エッセイ集「明るい旅情」。ドミニカ沖で出会ったクジラを、地球の裏側の日本から考える日々。世界中で一番日本に遠いところと考えてたどり着いたナイル川の広大な湿地帯。野を旅する者たちから生まれた料理と、現代の食卓の関係性。沖縄にはまってヤンバルという場所と地名について思索しつつ目に見えるヤンバルを探す旅、などなど。

池澤夏樹の文章は、精緻な思考の果ての発露なのだけれど、それを瑞々しくて、音楽や香りのするような表現で以てするりと読ませる。あまり日本の作家は読まないのだけれど、この文体は確かに池澤夏樹にしか書けないだろうという特徴がとても良く現れていて、それがすごく好きなのだ。

彼の作品を三冊上げるとすれば、バリ島を舞台に、麻薬中毒になり逮捕された兄とそれを救おうと奔走する妹の物語「花を運ぶ妹」、これも南の島の物語だけれど、架空の島の大統領とそこに渦巻く陰謀を、不思議な人々と数奇な運命と絡めて語る「マシアス・ギリの失脚」、アラブの戦場から日本に密航して逃れてきた青年が、様々な人々と交わり別れるうちに、いつしか歌い手として成功していく「バビロンに行きて歌え」。

まだまだ彼の作品の読むべき作品はたくさん残っているけれど、たまに思い出したように買って読む、そんな付き合いが割と楽しい。

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2006年04月21日

ハチミツとクローバー

hachi_clo.jpg部屋にモノを増やさない、という不文律のもと、マンガは好きだけれど買わないで来た。なのにここ一ヶ月ほど突発的「マンガ祭り」が自分の中で始まって、ちょこちょこ買っているのだ。

で、今ハマっているのが「ハチミツとクローバー」。生まれて初めて少女マンガを買ってしまった。

美大を舞台に、恋あり、笑いあり、夢あり、のラブコメディタッチのストーリー。細かいギャグをあちこちに織り交ぜつつ、でもちょっと泣けたりする。いやー、久々にどっぷりハマったマンガだよー。

以前宙くんと飲んだ時に「ハチクロの主人公の竹本くんがさー、7巻で自分探しの自転車旅に出るんだけど、読んでていづのことを思い出したよ。『自分探しと言えばいづ』みたいな」と言われて気になって読み始めたのだけれど、あー、確かにオレこういうぐるぐるしたところあるよなあ(笑) すごい共感できる。

読んでいると、爆笑しつつもいい大人でも「青春スーツ」を再装着したくなる!ほどの、オススメのマンガなのだ。

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2006年02月23日

ドラゴンランス「魂の戦争」

dragon_rance.jpg仕事でよれよれだったこの三週間。それでもどうしても読みたい本があったので、行き帰りの電車の中と、最近マイブームのお湯を張った湯船での読書を進めていたのだ。読んでいたのは「ドラゴンランス」シリーズの最新エピソード「魂の戦争」。

このシリーズ、最初は富士見書房から出ていて、それが確かオレが中学生くらいの時。当時自分の中での海外ファンタジー三傑はと言えば、「指輪物語」、「ドラゴンランス」、「リフトウォーサーガ」だったのだけれど、指輪以外は絶版だったのだ。それが指輪やハリー・ポッターでのファンタジーブームで「ドラゴンランス」はアスキーから復刊が決定。

ドラゴンランスは復刊される前は、最初の三部作「戦記」(日本版は六冊)と、次の「伝説」(これも六冊)、外伝的な「英雄伝」(六冊)、他に別の作者が書いた「序曲」などがあった。数年前から今まで刊行されていた「戦記」「伝説」は、作者の加筆修正と注を入れた新版が出たのでそれが発売になり、さらに未邦訳の続編「セカンド・ジェネレーション」(英雄伝に入っていたエピソードに二つの新エピソードを入れたもの)二冊と、今までのシリーズの総決算「夏の炎の竜」全三巻が刊行になっていた。もちろんそれらは押さえ済み。

で、去年翻訳された、世界が一変した後のさらなる戦いを描いた最高にして最長のシリーズ(らしい。まだわからないけど)「魂の戦争」の第一部「墜ちた太陽の竜」三冊を手に入れたので読んでいたのだ。

今までのシリーズで出ていた人たちはあらかたその役目を終えていて、最初は物足りないなあと思っていたけれど、新しいキャラクターも魅力的で、そして「変わってしまった」世界がどこへ向かおうとしているのか、タッスルが見てきたもう一つの幸せな未来はどこへ行ってしまったのか、「唯一神の使い」を称する少女ミーナの本当の目的は何なのか、読めば読むほど引き込まれてしまう。クオリネスティとシルヴァネスティの新しい二人の王の活躍も見逃せないし、随所に今までのシリーズを読んできた人には思わずにやりとさせられる場面が盛りだくさん! 

・・・って書いても、これ読んでる人いないんだよねえ(笑) にのも昔読んだか読んでないか、って言ってたしなあ(´・ω・`) というわけで、早くここまで来てください、はせがわさん(笑) あ、れいこさんが読んでも面白いと思いますよー。とにかく、ファンタジー好きなら読まなきゃ! 絶対!

それにしても、次の第二部「失われた星の竜」の刊行が夏くらいってどういうことですか? ブランクが長過ぎやしませんか?

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2005年12月22日

漢字は宇宙

shin_jigen.jpg国語辞典よりも、英和辞典よりも、漢和辞典が好きなのだ。・・・というのも、大学の専攻が漢文学だったから。今はもうページ一面の白文(レ点とか一二点とかが打ってない素の漢文)を辞書なしで読むことは出来ないけれど、たまに本や雑誌やテレビなどで目にする知らない単語や熟語、一文字だけの漢字を漢和辞典で引いては「ほほう、面白いなあ」と一人悦に入ったりしている。

今日も何気なく先日買った「奥様はマリナーゼ」をぱらぱらめくっていたら、ゆみぞうさんが父の日にお義父さんに上げた日本酒の名前「獺祭(だっさい)」が、意味がさっぱり連想できなかったので、漢和辞典を引いてみた。

「獺」(音はタツ、またはダツ)は「カワウソ」のことで、カワウソはたくさん魚を捕ったら並べる習性があって、俗にこれを「魚を祭る」と言うのだそう。それが転じて「獺祭」とは、詩文を作るのに、多くの参考書をならべて調べること、という意味なのだそうだ。知らなかったなあ。

さらに面白かったのは、例文に「李商隠為文、多検閲書冊、左右鱗次、号獺祭魚」(李商隠は詩文を作るのに、たくさんの書物を調べること、左右にそれこそ鱗のように並べる。ゆえに獺祭魚と呼ばれた)とあったことだ。実は李商隠は自分が卒論のテーマに選んだ晩唐の詩人で、難解な言い回しでとても苦労させられた。こんなつながりで久しぶりに李商隠の名前を目にするとは。

ちょっとした一語、一字の漢字の世界も、故事成語や、漢字の成り立ちを知れば知るほど、小宇宙のような広がりを感じる。気になる漢字がある人は、ぜひおためしあれ。知っているつもりの漢字、熟語でも、思わぬ話しが隠されていたりするので、ためになること請け合い! 今度余裕があったら白川静の「字統」が欲しいなあ。

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2005年11月08日

野宿ライダーブック

nojuku_rider.jpgこれは・・・狙ってこの本を貸したとしか思えないヤバさですよ。

この前の日曜にまかべさんから借りた「寺崎勉の野宿ライダーブック」は、今から17年も前の本だけれど、今読んでも面白いのだ。林道をバイクで走りながら野宿する時の様々な技術を解説するマンガなのだけれど、なるほど作者の自分の体験に基づいているので説得力がある。はまげんや、まかべさんが時折教えてくれるキャンプやバイクにまつわることがここに書いてあるのだ。

いやーしかし、これヤベーよ。なんで来週に控えた旅の計画中に、これを渡すんだろうか(笑) ああ、徳島にフェリーで行ってモンキーで上陸、とか。ああ、うん。モンキーで、野宿旅、しろと? どうすれば良いのー?(笑) 

・・・ちなみに、まだ、何にも決まってません(ノ∀`) ヤベェ

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2005年10月08日

買ったよ「奥様はマリナーゼ」!

okumari_sanseidou.jpgえ〜、今日の時点では違ってて安心していますが、昨日までのYahoo!で、「奥様はマリナーゼ」の検索結果が、なぜか、なぜか、うちのサイトが一番上に来るんですよ。本家の「絵日記でもかいてみようかNEW」を抑えて。・・・えらいこっちゃ・・・単なる個人のblogサイトが恐れ多い((((;゚Д゚)))ガクガクブルブル

なので(?)これは買って宣伝せねばなるまいと、今日買ってきました、「奥様はマリナーゼ」! 昨日有楽町の三省堂書店に行ったらなくて、「あれ〜?」と思っていたけれど、今日もう一度よく見たらあった。ありました。店内の平置きの大きなスペースに置かれているもんだとばかり思っていたけれど、スミの方の「恋愛本・ライトエッセイ」のコーナーに平置きされていて、しかも両サイドの本が高く積まれていたので、気がつかなかったのだ。

・・・え〜、三省堂書店有楽町店さん。場所を移動してください!! ここじゃ目立たなすぎです! せめて、少し右に移動して、「ダーリンは外国人」とか「きょうの猫村さん」の横に置けば目立つと思うのです。

で、肝心の本の中身はと言うと、もちろん今までの絵日記のものからの収録が多いのだけれど、やっぱり面白いわぁ。書き下ろしのちょっと長めのマンガ、イケてます! 特に「オットのお気に入り」は最高!! 職場の人に見せても笑ってたよ! いや、つーか書き下ろしどれも最高!

最後のなれそめも・・・あれって、実話ですか?(笑) 「いーよー」しか言わないオット。最高すぎます。今度は今までの全絵日記を載せた本が欲しいなあ。・・・でもきっとこれ、印刷用に加筆してるでしょう、どれも。きっと全部載せとかしたら、一年くらいオットさん外食かもね・・・(笑)

>> こちらの本が気になる方はアマゾンで買えます。
「奥さまはマリナーゼ」

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2005年09月21日

奥様はマリナーゼ

yumizou.gif巷ではネット発の本が色々出ているけれど、どれもあまり食指が動かないというか、「ふーん」というスタンスを守ってきた。

が。

絵日記でもかいてみようか NEW」は、絵日記界の大御所、ゆみぞうさんが描いているサイトで、もう何年も前から毎日見てきたサイト。一日一枚の日常を描いた絵日記は、ちょっとぷっと吹いたり、ほんわかした気分になったりして、思わず毎日覗いてしまう。それが10月に本になるのだっ! 大抵の書籍化には冷静だったけれど、これはぐっときたぁ。しかも有隣堂新宿マイシティ店でサイン会だって! うおぉお、これは行くしか!! 

日々のネタと絵の積み重ねってすごいなあと自分のことのようにうれしく思うのだ。そして、本には本邦初公開のオットとのなれそめ話やハネムーン話まで! すっごいサービスだぁ! 特設サイトもあって、スタッフの方の日記なんかも更新しはじめているので、ぜひ。

・・・それにしても、タイトルが「奥様はマリナーゼ」って。マリナーゼって。うん、相変わらずツッコミどころ満載だ、ゆみぞうさん(笑)

>> この本が気になる方はこちらをどうぞ。
「奥さまはマリナーゼ」

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2005年07月02日

b*p

bp.jpgこれから紹介するのはとある雑誌ですが、以下に該当する方は用法・用量を正しく守って服用しないと発作の起こる可能性がありますので、注意が必要です。

  1. 旅ができないと死んでしまう。
  2. 島という単語にコーフンする。
  3. 日常からはみ出したい。
  4. 人生に疲れている。
  5. 実は仕事を辞めた。
なお服用に当たっては自分の心、周りの人の理解、財布の中身とご相談の上でお願いします。医師の診断は必要ありませんが、飛び出して行って帰ってきた後、社会復帰が出来なくなる可能性があります。

「b*p」はアウトドア雑誌「BE-PAL(ビーパル)」の増刊号で、実はもう一ヶ月くらい前に書店に並んでいたので、見かけた人もいるかもしれない。自分も発売前から買おう買おうと思っていて、やっと買ったのだ。

・・・いやぁヤバイっすよ、これ。ヤバイっす。ホントはこんな言葉遣いしたくないけれど、ヤバイっす。

「BE-PAL」がアウトドア全般をカバーしているのに対し、この増刊「b*p」は「旅」にフォーカスしている。巻頭の特集が「今しかできない旅。ジンセイを変える旅。」と銘打っていきなり「ぼくらのジンセイを変えた島 58」である。ヤバイっす。

最初に「旅が好きで好きでしかたがない旅好きたちが結集してつくりました」とある。外部のライターに頼んで書いてもらったのではなく、自分たちの目で見て、会って、話を聞いて、書いている。それだけでアツい。編集の人たちが本当に書いて欲しい人に書いてもらっている。一人称の記事が山盛り。

八重山の島々のページに始まって、キリシタンの黒島、我らが小笠原はセーボレー一族を訪ねる旅の話。鹿児島の硫黄島や、佐渡、30年以上前の軍艦島でのバイト話。トドメは「ぼくらのジンセイを変える島 BEST3」。色んな人に色んなテーマで島BEST3を紹介してもらう。その記事のどれもが単なる紹介記事ではなくて、その人が行って見て会って食べてきた話を書いているのでとても親近感が沸くし、実際行ってみたくて仕方なくなる。最初のリストに該当する人は発作間違いなし。オレは職場で読んでて頭かきむしったね。

その他も良い特集、記事がてんこ盛り。格安ゲストハウスでの出会い。b*p流夏フェス参加術、テント担いでサーフトリップ in 新島、「はじめての一人旅について。」という記事も自分のことと照らし合わせてほほうと唸る。「旅に出たくなる本と映画」では色んな有名無名の人が語っている。濃い。実に濃い雑誌なのだ。そんな顛末は実はblogでつづられていて、じっくり時間と情熱をかけて作られたものなんだなあと実感できるので、ぜひのぞいて見て欲しい。

「ジンセイを変える旅」と言えば、自分にとっては間違いなく初めての一人旅で行った小笠原だった。サメの人たちに会う前でもある。今年の夏はそんな旅が出来るかなあ。ああうう、とにかく、どっか島に渡らなきゃ! それくらいヤバイっすよ。島、旅、ってヤツは。

投稿者 いづやん : 14:43 | コメント (10) | トラックバック

2005年06月23日

鋼の錬金術師

hagaren.jpg去年からずっと気になっていたのだけれど、ようやく読んだのだ。「鋼の錬金術師」。

・・・すっげぇー面白ぇーーーー!!!

以前本屋でぱらぱらとめくった時は「画面が白い・・・」と思っていたけれど、そうではなくて、力を入れて描く部分と、抜いて描く部分のバランスがいいというか、絶妙なのだ。画力はかなりあると思う。

肝心のストーリーは、「亡くなった母を蘇らせるため、禁忌とされている『人体錬成』を行ってしまったエドワードとアルフォンスのエルリック兄弟。その錬成の時に兄のエドは左足を、弟のアルは全身を『持って行かれた』。エドは自分の右手を引き替えに弟の魂を錬成して鎧に定着。兄は国家錬金術師となり、失われた肉体を取り戻す方法を求めて旅をする」というところ。

いやあ、緻密な世界観、練り込まれたストーリープロット、魅力的なキャラクター達。ま、こう書いてしまうと凡庸な映画評みたいだけれど、実によく出来てる。話のキモである「錬金術」にしても、「一のものからは一しかできない」という「等価交換」の法則によって縛られている。それが実に面白い。「命とは、人間とは何か」という重いテーマも底辺に流れていて読み応え十分。

ぜひとも読んで欲しいなあと思える漫画なのだ。錬金術という味付けを嫌って読まないのは実にもったいないと思うなあ。

ちなみに一番のお気に入りキャラクターは「アレックス・ルイ・アームストロング少佐」だ! 豪腕の錬金術師、肉体の美、笑っちゃう錬成方法、むやみに脱ぐクセ、そしてエルリック兄弟への偏った愛(?)。すんげぇ素敵キャラ(笑) 

10巻は、話も佳境に入ってきて大変なことに。次が楽しみだなあ。おっと、その前にDVD借りてくるかなー。深夜の再放送をちょこっと見たけれど、かなりクオリティ高かったので、こちらも期待。

投稿者 いづやん : 23:48 | コメント (9) | トラックバック

2005年06月11日

マイケル・ベンソン「ビヨンド」

beyond.jpg「Photograph」の日本語訳は「写真」。でも必ずしも「真実を写している」わけではない。むしろ対象をデフォルメしたり、画面からいらないものを除けたりして、意図して画を作り出す。写っているものは撮影者の意図したもの、見せたい通りに写っているのだ。

そんな写真がやっぱり好きで、最近は自分で一眼を片手に撮りに行くことはめっきりなくなったけれど、本屋にいけば時間が許せば必ず写真集売り場には立ち寄る。そして年に何回かは素晴らしい写真集との出会いがある。

弓なりに欠けた月の表紙も美しいこの「BEYOND(ビヨンド)」は、過去数十年に渡って人類が太陽系の惑星やその衛星を探査した時に撮影されたものをまとめた写真集だ。そこには撮影者(この場合機械だろうけれど)の意図はなく、ただただ、星のあるがままの「真実の姿」が写し出されている。

ただそこにあるだけ。構図や意図、光を利用したテクニックなども必要ない。圧倒的な存在の前にはそんなものは必要ない。ただ、「真実を写す」だけでいい。

大型のこの分厚い本はどこをめくっても星の様々な表情に圧倒される。見慣れたはずの月の荒涼とした様。何かの気配を期待してしまう火星の赤茶けた大地。いつまでも見飽きることのない木星を取り巻く大気の模様。土星の輪の緻密さ。名前に反して水色の無表情な顔を持つ天王星。青の中の赤い斑点を持つ海王星。まだ見ぬ冥王星。そしてそれらを取り巻く衛星の数々。

一つだけ残念なのが、今現在も土星を探査中のカッシーニと、衛星タイタンに降り立ったホイヘンスが撮影した写真が収録されていないことだ。間に合わなかったのだろう。次の10年に同じような本が出る時にまた期待したい。

本屋で見かけたらぜひ手にとって見て欲しい(片手で持ち続けるにはかなり重いけれど)。その日は夜空を見上げたくなるはずだ。

この本が気になる方はこちらをどうぞ。
>>マイケル・ベンソン 「ビヨンド」

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2005年05月13日

オキナワなんでも事典

okinawa_jiten.jpg池澤夏樹の小説を読もうかなあと本屋の棚を眺めていたら、この本を見つけた。要は、沖縄に関する色々な事柄を紹介・説明している「事典」であるのだけれど、淡々と事柄を説明していく味気のないものではなくて、各項目に様々な人がコラム形式で説明を加えている、というのがこの事典の大きな特徴になっているのだ。

執筆陣も結構錚々たる面々である。知らない方が圧倒的に多い(きっと沖縄では有名なのだろう)のだけれど、編者の池澤夏樹に始まって、作家(?)の椎名誠、キャスターの筑紫哲也、漫画家の水木しげる、作家の陳舜臣、元沖縄県知事の大田昌秀なんていう名前もある。もちろんこれらの方は多彩な執筆陣のほんの一握りで、総勢102人が沖縄への思いを、沖縄の色々なモノを説明するという形でもって語っている。

項目によってはとても大まじめで、学術的でさえあるけれど、その一方で、可笑しくて吹き出してしまうような物語と共に項目を語るものある。椎名誠の書いた「泡盛」の項目の一部はこうだ。「・・・島にいる間、村のオババに泡盛の牛乳割りというのをおしえてもらった。氷を入れ、五対五で割って飲むとうん、なかなか説得力がある。スタッフにこの飲み方をすすめ、みんなして深夜までコップを重ねていた。しかしこの牛乳割りの酒というのは、遠くから見ていると、いい歳したおとっつぁんが深夜みんなして車座になり牛乳を激しく飲んでいるようで少々気持ちが悪いだろうなーと思う。・・・」

食、言葉、建築、宗教、祭り、生活、動植物、人物、織物、音楽、などなど、書かれている分野は多岐にわたる。それでもおそらくこんな本一冊では分かることなんてたかが知れているだろう。だけれど、沖縄の文化の大まかな側面を楽しく知るにはうってつけの一冊ではないだろうか。同じ南の島なら小笠原に行ったことがあるが、沖縄は日本とは違う文化を今も持っているという部分に今は強く惹かれるようになった。

行ったことが無くても、ちょっとした沖縄通気取りにさせてくれて、それを実際に確認しに行きたくなるような好著だ。

この本が気になる方はこちらをどうぞ。
>> オキナワなんでも事典

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2004年09月17日

日本の島ガイド「SHIMADAS」(シマダス)

shimadas.jpg知っている人は知っている、日本のあらゆる島が載っている辞典のような厚さの本、「SHIMADAS(シマダス)」が6年ぶりに改訂されて7月に出版されていた。98年度版を持っている身としてはやっぱり買っておかねばと有楽町駅前の三省堂に走ったら、最後の一冊が売れなかったのか、ちょっと高級な本をディスプレイする棚に申し訳なさそうに載せられていた。しかし、質素な表紙とは裏腹に、その厚さで存在感を放っている。

このガイドは、日本の有人島・無人島のほとんど全てを網羅している。その数1000以上。ページ数は実に1328ページ。今回の改訂で150ほど掲載する島が増えたが、どれが新しいのかわからない・・・残念。有人島の場合は面積や周囲の距離、人口、世帯数、年齢比率、産業、一年の来島者数といった基本的なデータから、島までのアクセス、見所、島自慢、くらし、島おこし、やど、みせ、みやげ、Uターン・Iターン情報などなど、その島の印象が分かる様々な欄が設けられている。

もちろん、その地域に特化した特定のガイドブックの方が役に立つ情報としてははるかに詳しいけれど、日本の島から島へ、北の果てから南の果てまでを一度に見て回れる唯一無二の本として、その価値は計り知れない。面白いのは無人島の欄で、いつ発見されただとか、いつ人が住み始めてこんな産業があって、でも何年に最後の住人が島を出て無人島に至る、といった記述がしっかりしているのだ。小さな島にも歴史あり、なのだ。

鉄っちゃんは、時刻表を見てあちこち旅に行った気になれるが、この本があれば、部屋にいながらにして島から島への旅気分が味わえる。そのうち南西諸島の小さい島々を渡り歩きたいなあと、今夜もページをめくりながらルートを考えてしまうのだ。

この本が気になる方はこちらをどうぞ。
>> 日本の島ガイド「SHIMADAS」(シマダス)

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2004年07月27日

R25

r25.jpgリクルートのフリーマガジン「R25」をやっとこさ見つけた。ずっと探していたのに置いてある場所さえ見つけられず、先週ようやく仕事場のそばのサンクスでラックを見つけた時にはすでにカラッポだった。だがこの週末、ついに探索の旅も終わることになった。ありがとう赤羽駅ガード下のアルカード!

雑誌そのものは50ページ足らずの薄いボリュームだが、内容はホントに0円でいいのかと思うようなしっかりした記事、レイアウトなのである。しかも最初0円と聞いた時に、同じリクルートの「Hot Pepper」」のように、最初から最後まで広告だらけかと思ったらとんでもなかった。広告が少ない・・・。面白いのでぜひずっと続けて欲しいと思うのに、これでは元が取れなくてすぐ廃刊では?と心配になる広告の少なさである。ちゃんと採算は取れているのだろうか・・・?

それにしても、リクルートも大変である。今まで作っていた雑誌の情報はあらかたネットに移行してしまい、同じ情報ならわざわざ雑誌など買わずネットで済ます人が増えたため、今までのやり方ではダメになってしまった。そこで海外のようにフリーペーパー・マガジンで広告収入を、ということだ。

このR25は今のところ大成功のようだ。創刊4週目まででかなりの場所で完全にハケているらしい。内容は25歳以上の男限定!という割り切りぶりで、政治・経済・ビジネスなどのカタい話題から、エレクトロニクス、お笑い、各界の著名人のロング・インタビューなど盛りだくさん。個人的にツボだったのは、巻末の「男気TV局」。『夜10時発〜深夜までの、R25的番組表』なのである。まさにニッチ。TVそんなに見ないけれど、自分の生活の時間帯にマッチしていて見ていて楽しいのである。

こんな雑誌が毎週タダで楽しめるとは、時代は変わったものだ。ぜひ編集部のみなさんには頑張って欲しい。応援してます。

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2004年07月17日

深夜特急

shinya_tokkyu.jpg参った。何もかもほっぽり出して旅に出たくなった。

少しでも旅に心惹かれて来た人たちにとっては「今さら」という声が聞こえてきそうだが、初めて沢木耕太郎の「深夜特急」を読んだ。ハードカバー版の第一巻だけだが、もうこの旅の物語の虜だ。

成り行きで始めた文筆業がにわかに忙しくなり、さりとてプロの物書きにはなりたくない、断りの文句を考えているうちに外国に行くことになってしまった。行くならデリーからロンドンまで乗り合いバスで行くという、誰でもできそうで、しかし誰もしないような酔狂なことを真面目にやろうと考える。

デリーまでの切符を買うも途中で飛行機を降りられるというので、香港へ。香港では雑多で活気に満ちあふれた市場や通りに毎日のように興奮し、マラッカでは博打にうっかりハマり、バンコクやマレーシアの街を当てもなく彷徨う。満員の電車でシンガポールまで行ってみる。大抵は安いからと売春宿と大差ないところに泊まる。

最初から用意した辞書も地図もない。行ってみて取り敢えず話す、歩く、食べてみる。旅とはきっと昔からそういうものだったのだろう。いつの間にか、ひょっとしたらつい最近、便利になっただけのことなのだ。それを沢木耕太郎が教えてくれている。便利でない旅はしかし、見るもの、手に取るもの、全てが瑞々しくて、生々しい。それが文面から伝わってくる。

知らない土地にいきなり行ってしまい最初は途方に暮れるが、二、三日すると慣れて来て、面白いものが見えてくるようになる。旅の話しに限ったことではないだろう。まずとにかくそこに行ってみて、自分の身を置いてみる。言うのは簡単だが、人間分別が身に着いてくるとなかなかそうはできない。でも取り敢えずやってしまえ、例えそれが何かから「逃げるため」であったとしても。

旅の過程は文句なく面白い。でも一番気になったのは、旅のそもそもの動機が前述の、プロの物書きにならなければいけなくなってきた、それから逃げたかったと言う部分だ。「多分、私は回避したかったのだ。決定的な局面に立たされ、選択することで、何かかが固定してしまうことを恐れたのだ。逃げた、といってもいい。ライターとしてのプロの道を選ぶことも、まったく異なる道を見つけることもせず、宙ぶらりんのままにしておきたかったのだ・・・。」と、彼は言う。

逃げることから始まったと言える旅。ロンドンに着く時には何か他の「道」が見つかっているだろうか。次の巻が気になって仕方がない。

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2004年01月22日

買っちゃったよ

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今月は金欠(と最近ずっと言っている気がするが)なので、次の給料日までガマンしていたのだが・・・買ってしまった。「終わらざりし物語」の上巻を。本屋に行くたびに手に取って立ち読みをするのだが、気が付くとあっという間に15分くらい経ってしまっている。このままでは立ち読みだけで読破してしまう可能性が日に日に高まって来ているので、思い切って買ってしまった。いやー、宝箱だ。「ホビットの冒険」「シルマリルの物語」「指輪物語」にある程度精通しているものにとっては、だが。知的好奇心を刺激される、と言ったら分かってもらえるだろうか。あっと言う間に読み終えてしまった。

指輪ネタは続く。あのTV CMなどでたまに見かける「週刊○○○」を出しているデアゴスティーニから、とうとうというか、やっとというか、出るのだ。「ロード・オブ・ザ・リング/シネマ・フィギュア・コレクション」が! 確か去年は一部店舗で試験的にメタルフィギュア付きのこうした本を出 していた時期があったが、あまり人気がなくて発売はなしになっていたのかと思っていた。今回は週刊ではなく、隔週刊だそうだ。第一回は1/27。白のガ ンダルフが付いてくる。これがね、最初から塗装ずみでディテールも本当に細かい。これなら集めてもいいかなと思わせるに十分な出来だ。

さらに指輪ネタ。「二つの塔」のスペシャル版DVDの追加部分の字幕がまたひどかったので、「王の帰還」の字幕も戦々兢々として見なければいけないのかと半ばあきらめまじりに思っていたが、去年もヘラルドに招かれた字幕批判サイトの代表三名が、今年も同じように試写に招かれていたそうだ。それによると、「旅の仲間もこのクオリティの字幕で見たかった」と思うくらい出来がよかったらしい。噂では、製作元のニューラインシネマからびっしりと脚注の入った脚本がヘラルドに送られて来たとか色々聞くが、取り敢えずこれで一安心だ。

それと、今日は軒並み映画雑誌の発売日だったが、「PREMIERE」誌での「王の帰還」のレビューが、レビュアー全員満点の星四つだった。おおう、これは本当に期待しても良いということですか! スペシャルエクステンデッド版の劇場公開を見にいく予定だったけれど、それも都合でなしになってしまった今、ちかいうちに「旅の仲間」「二つの塔」のマラソン上映会をやりたいなあと思ってたりする。そうして、2/14の「王の帰還」公 開にぞろぞろと色んな人といくことが出来れば実に楽しいのだけれど。マラソン上映会、「うちでやってもいい!!」とか言う人、いないですか?

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2003年12月13日

靴下用意したらいいの?

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↓で書いた「終わらざりし物語」、もうちょっと先かと思ってたら、昼間行った本屋に並んでた。即ゲット! と行きたいところだったが、上巻2800円・下巻2600円の計5400円也。あー、ぽんっと買えない自分が憎い。でもホントーに面白そうなんだよなあ。枕元に靴下用意しておいたら、次の日の朝入ってるかな? いえ、単なる妄想ですけど。

投稿者 いづやん : 02:11 | コメント (0) | トラックバック

2003年12月12日

指輪ビンボー

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引き続き指輪ネタ。11月の終わり頃には「ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還」のサントラが店頭に出回っていたが、お利口さんなオレは、限定版の出ることを知っているので、じっとガマンの子、だった。12月も9日になってようやく「王の帰還」限定版(それも輸入版)発売されたので、すかさずゲット! まだあんまり聞き込んでいないけれど、3曲目の「Minas Tirith」がなかなか。限定版にはこの映画の曲を担当している作曲家ハワード・ショアの、製作過程などを収録したDVDも付いていたりする。

さて、指環関連と言えばもう一つ。「指輪物語」、「シルマリルの物語」、「ホビットの冒険」などの間を埋める話に満ちあふれた「Unfinished Tales(通称UT)」の日本語訳、「終わらざりし物語」が、河出書房新社から12月下旬に上下巻で発売! 待ってましたよ〜。「シルマリルの物語」 はとても面白かったんだけれど、話の一つ一つはさらっと触れられている程度のディテールで描かれているので、もっと詳しい部分が知りたかった。このUT は、第一紀から第三紀までの物語について、トールキンが遺した手記などを元に、三男のクリストファーが編集、執筆したもの。第一紀の英雄トゥオルやトゥ ーリンの物語、ヌメノールの歴史、ヌメノールの初代王エルロスについて、ガラドリエルとケレボルンの物語、イシルドゥアの詳細な最期の物語、ゴンドール の執政キリオンとローハンの初代の王エオルの交流と歴史、「ホビットの冒険」の裏話、黒の乗り手の指輪追跡の詳細、イスタリについて、パランティアにつ いてなどなど、シルマリルと指輪の追補編が好きな人にはたまらない内容らしい。もちろん映画版の製作に当たっては監督ほか脚本家もかなり目を通したよう なので、これを読むことでまた違った見方ができるかもしれない。ああ、いい時代になったものだ。これで後は凄まじい量の「History of Middle-Earth(通称HoMe)だけだな。きっと無理だろうけど。

さらにうれしいニュース。「指環物語」のハードカバー以上の本には、「追補編」なる一冊があるのだが、その「追補編」の文庫版が、これまた12月に出る と、評論社のサイトに載っていた。あの旧版についている読者泣かせの極小文字の追補編ではなく、普通のサイズで読めるのが何よりうれしい。そして、旧版 のものは、「追補編」全体の2/3ほどしか載っていなかった。全ての部分が読みたければ、ハードカバーを手に入れるしかなかったのである。今回の文庫版 を手にして初めて読む部分もあるというのが楽しみなのだ。

ああ、しかし、金がいくらあっても足りねーや。

投稿者 いづやん : 02:13 | コメント (0) | トラックバック

2003年08月08日

今年もこの日が

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やっぱり、この8月8日のこの日は、これについて書かずにはいられない。今年も星野道夫さんの命日がやってきた。去年は確か、作家の池澤夏樹さんが書いた『旅をした人』を手に入れる顛末を綴ったように思う。星野さんが亡くなってからもう7年も経ったというのに、書店には未だに新しい本が並んでいる。星野さんの文章を新しくまとめたものや、未発表写真集、第三者から見た星野道夫論などなど、その人気の高さが伺える。今年もそれらの本についてでも書こうかと思ったが、最近いささか食傷気味の感が否めない。

思えば、亡くなってから出版された未発表文の本は結構買ってきたが、写真集は生前彼が、自分の写真を自分で選んだものしか持っていない。別に買うつもりがなかったわけではないのだけれど、気が付けば生前に出版されたものより、亡くなった後に出版されたものの方が多いことに気が付いた。

そのほとんどに目を通しているけれど、「これだけは」と思う写真集はやはり『アラスカ 極北生命の地図』だろう。星野さんの代表的な写真集で、写真家なら誰もが憧れる「木村伊兵衛写真賞」を受賞した作品でもある。図書館で初めて見たときは説明しようのない興奮に鳥肌が立った記憶がある。そこには、アラスカの大地で今も描かれ続けている生命の地図、すなわち、金色に染まった芦原に佇むグリズリーや、もの凄い数の群で季節移動するカリブー、仔を育てるムース、彼方まで続く氷河の原、極北の空を舞うオーロラ、そして人の営み、があった。

13年前に初版が出てから、今もなおそこにある写真の数々は色褪せていない。むしろ、彼が生前よく文章に書いていたように「行くことの出来る自然と、行くことは出来ないが想像できる自然を持つことの素晴らしさ」を今も鮮やかに伝えている。・・・ページを手繰りながら、そこから得たものの大きさと、7年前に失ったものの大きさに、思いを馳せてみる。

投稿者 いづやん : 09:57 | コメント (0) | トラックバック

2003年05月22日

大事な話は

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星野道夫さんの生前の講演を文章にしてまとめた本「魔法の言葉」を読み終えた。最近星野さん関連の書籍がやたらと出て、一体どうしたことかと少し不思議だったりするけれど、ここにきてまた新しい側面を知ることが出来るのはうれしいことには変わりない。

作家の池澤夏樹さんがまたしてもこの本の解説を書いているが、池澤さん曰く「彼は本当に大事なことしか言わなかった。そして本当に大事なことは何度でも言った」と語っている。その通り。生前のエッセイでもいくつかの本で、同じエピソードを繰り返し語り、またこの「魔法の言葉」でも(毎回聴衆が違うというのもあるけれど)同じエピソードが続く。でもそれは語るべき内容が少ないからではない。きっととてもたくさんのものを見て、たくさんの話しを聞いて、たくさんの人に会ってきたからこそ、人に話すべき本当の話しを知っている、その表れだろう。

日々の生活で、誰かに会って、本当に語って聞かせたい話しが自分の中にあるだろうか。少し考えたけれど、思いつかなかった。

投稿者 いづやん : 01:44 | コメント (0) | トラックバック

2003年05月13日

小さい本屋は

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小さい本屋は楽しい。昼間に立ち寄った銀座三丁目マガジンハウスそばの「新東京ブックサービス」は名前こそ大仰だが、小さな店構えのどこにでもありそうな本屋。でも出版社が近いせいか、大きな書店に行かないと置いてなさそうな広告関係の本だとか、デザイン関連の書籍だとかがあって、見ていて面白い。こういう小さな本屋は周りの環境に合わせて品揃えをしているところが結構多くて、気が付かなかったその地域の「色」が出ているときがある。品揃えではないけれど、川口駅東口すぐのその名も「川口堂」は、夏場は朝5時過ぎから店を開け、オレが帰ってくる午後11時くらいまで営業しているツワモノな店。毎月、雑誌「Web designing」を発売日に買うんだけど、おばちゃんが顔を覚えてくれてるらしく、「いつもありがとねー」と声をかけてくれる。こういうちょっとしたやりとりも小さい店ならでは。そんな小さい本屋たち、頑張って欲しいなあ。

投稿者 いづやん : 22:58 | コメント (0) | トラックバック

2003年05月02日

旅の意味 - 「ブルーベア」

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『ブルーベア』を読み終えた。素敵な読了感だった。著者のリン・スクーラーはアラスカのジュノーでボート生活を送りながらガイドを続ける人で、星野さんとはガイドと写真家の関係以上の友情を育んできたことが、本の中で語られていた。星野さんの数多い文の中からは、彼の考えやものの見方を知ることは出来ても、彼が周囲の人々にどれくらい愛され、またどうして愛されてきたのかをすることはなかなか難しい。それをこの本が教えてくれていた。生まれ持った病気との闘いや恋人の不幸な死を経て人間嫌いになった著者は、屈託のない笑顔を振りまき、時にユーモアと飾らない人柄を交えて接してくる星野さんと旅に出掛けるうちに、もう一度人を信頼しようとする。その旅と友情の記録のキーワードになったのが、幻のクマ、ブルーベアとも呼ばれるグレイシャーベアの存在だった。著者と星野さんはいつの日か、一緒にブルーベアを見ようと約束して、アラスカのあちこちに出掛けていくのである。

・・・結局、星野さんはブルーベアに会うことはなかった。その約束を果たす前にロシアのカムチャツカで亡くなっているのである。星野さんの死に、必死で意味を見いだそうとする著者に、彼の友人でありまた星野さんとも友人だった女性が物語の最後に『ナヌークの贈りもの』という星野さんの本をプレゼントする。彼の死を『ブルーベア』という本の中で数万言費やして語ろうとしていた著者は、星野さんが子供のためにと作った本の29枚の写真と五百語余りの言葉で星野さん自身が全てを語っていたことに、意味と理解を見いだしたのではなかっただろか。

著者はその後、ブルーベアを見る。でもそこにいたのは星野さんではなく、心を通い合わせる見込みの全くない二人の人間だった。

こんなはずではなかった、と思った。そして肝心なときに遅刻し、大事なことを忘れてしまうミチオのどこか愛すべき習性に対して、奇妙な、愛情のこもった欲求不満とでも言うべき感情を抱いていたことを思い出して、わたしはあやうく声を出して笑いだすところだった。ミチオ、とうとうブルーベアを見つけたこの肝心なときに、きみはいったいどこにいるんだ?

著者が、ブルーベアを見た感動をどうにかして一緒にいた人間に伝えよう、喜びを共有しようとしたその姿勢、以前なら考えられなかった内面の変化が、この旅は結局二人にとって成功に終わったのだということを示しているのかも知れなかった。

この本が気になる方は、こちらをどうぞ。
>>「ブルーベア」

投稿者 いづやん : 23:03 | コメント (0) | トラックバック

2003年04月11日

大切なことは

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昼休みに松屋のわきを通ったら、「展覧会 星野道夫の宇宙」のポスターが貼ってあった。もう大分前になるけれど、彼が亡くなった二年後くらいに同じ松屋で展覧会があった。また、大きく伸ばした写真であの風景、生き物たちが見られるのかと思うと、足取りは知らず小躍りになる。その松屋のすぐそばには教文館という本屋がある。そこの二階に上がったら、「ブルーベア」という新刊が目に入った。著者は友人である星野道夫とともに、幻のブルーベアというクマを探す旅に出た。その旅の前後の彼との友情をつづった回顧録であった。

とても面白そうな本だったけど、手にとって今すぐ買うかどうか迷っていたら、平置きしてある本の脇に手書きのPOPで「ブルーベアをお買いあげの方、先着20名様に、『展覧会 星野道夫の宇宙』招待券差し上げます」の文字が目に飛び込んできた。展覧会のチケットは1200円。本は2400円。迷うはずがなかった。さっさとレジに持っていって買い、招待券も無事もらうことが出来た。

券にはポスターと同じホッキョクグマの写真が入っている。展覧会の名前とか開催日時の他に、コピーが書かれていた。「大切なことは、出発することだった」と。それは星野道夫の書いたエッセイのどこかに書かれていた言葉だった。色々準備も検討もしなければいけないかもしれない、でも大切なことは、まず出発してみることだ。それから先はそのあと考えればいい。そんなような話しだった気がする。アラスカに20歳の夏に初めて行ったときの思いを込めた言葉だったか。思い出せない。

そう、本当に、大切なことは、とにかく先に行ってみることだ。それが出来なくなってから一体どれくらい経つだろう。もう、迷っているときでは無いはずなのに。

それはそうと、仕事場に戻ってから、バイトの女の子に「本買ったらタダでもらえたんだよ!」と自慢したら、「私は友達が松屋で働いてるから、タダでもらえるんですよ〜」と言われてしまった。ちぇっ。

投稿者 いづやん : 01:31 | コメント (0) | トラックバック

2002年12月12日

芥川賞作家

仕事がヒマだったので、置いてあった週刊アスキーで連載中の、
進藤晶子がインタビュアーになって現在活躍中の様々に人にインタビューする
「えっ、それってどういうこと?」を読んでみた。
今週は第127回芥川賞を受賞した作家の吉田修一さんだった。
ずっと読み進めて最後のページは、他人とのコミュニケーションというか
他人と自分の距離の取り方、関係についての考えを吉田さんが述べていたのだけど、
この人、普段オレが思ってることと全く同じ事言ってる!
可笑しいやらびっくりするやら。
オレの他にもこういうことを考える人がいるのねって思った。
芥川賞受賞の小説なんて基本的に興味なかったし今も興味ないけど、
この人の本なら読んでみたいと思った。

投稿者 いづやん : 02:16 | コメント (0)

2002年11月23日

複雑だ

今日本屋に行ったら、TBSブリタニカから
星野道夫の新しい写真集『星の物語』が出ていた。
今月から来月にかけてさらに『風の物語』と『愛の物語』が続けて出るらしい。
彼の死後、こうした未公開写真を元にした写真集がいくつか出ているけど、
今回出た『星の物語』、ぱらぱらっとめくった感じでは、
写真そのものは相変わらずとてもいい。
星野道夫がそこにいて撮った、その空気が感じられるいい写真ばかりだ。

でも、その写真を選んだのが奥さんの直子さんなのか、
はたまたTBSブリタニカの編集者なのかはわからないけど、
本の構成がその辺の凡百の写真集とあまりかわらない。
最後のページまで見終わった瞬間思った、
「これはあまりいい本ではないな」というのが正直な感想だった。

何故か。

一番の理由は撮影者の星野道夫本人が選んだ写真群ではないから。
北極圏のアザラシの愛くるしい姿と、ホッキョクグマの悠然とした姿が、
本の大半を占めているのだが、
同じような構図の写真が続いているページがかなり多い。
たぶん今まで本人が選んで作った写真集では、
あんなに動物のアップばかりを集めたりはしない。

彼が「動物写真家」ではなく、「アラスカ写真家」と言われる理由は、
動物の写真だけを撮っていたのでなく、アラスカというテーマ、
一つのフィールドに心底魅せられて取り組んでいたからだ。
動物のアップだけでなく、例えば「パッと見には広大な風景の写真」
を撮ったものでも、よく見ると手前の湖にムースがいて水を飲んでいる。
その全体の空気を、アラスカという自然そのものが内包する
山や、木や、動物を、すべて切り取った引いた写真がとても多く、
かつアップの写真と同じかそれ以上の魅力を放っていた。
アラスカのどんなかけらでも集めようと、
人跡未踏の大地に何週間もキャンプを張ったり、
失われつつある神話を求めて奥地の村の語り部に会いに行ったり、
旅人であることさえやめてアラスカに定住し、
そこから見えてくるものを日本に住んでいる人たちに伝えてくれた。

だからなのだろうか。
今日見た写真集は、アザラシやクマがアップになった写真がとても多く、
以前同じ北極圏を扱った写真集「アークティック・オデッセイ」に見られた、
凍てつく大地で暮らすクマが吐き出す白い息に感じられた体内の生命のたくましさや、
向こうまで続く足跡に思い知らされた広大な氷の世界の広がりが、
あまり感じられなかったのが、とても残念だった。

でも、たぶん、それでも喜んでこの写真集をさらに見たいと思うだろう。
それは、星野道夫がアラスカのかけらを夢中になって集めていたのと少し似て、
我々が星野道夫の新作を見られないけれども、
なんとかして彼のかけらを少しでも多く手元に置きたいと思う、
至極当たり前の感情なのだから。

投稿者 いづやん : 02:10 | コメント (0) | トラックバック

2002年11月21日

今月号

「Web Designing」って雑誌を毎月読んでるけど、
18日に買った今月号、もう読み終わりそうです。
でも、先月号をなぜかまだ読み終えてない。
スタイルシートの特集は面白かったけどね。

投稿者 いづやん : 02:09 | コメント (0) | トラックバック

2002年08月10日

旅をした人

tabiwositahito.jpg星野さんが亡くなってから、友人で作家の池澤夏樹さんが書いた、
「旅をした人 星野道夫の生と死」を、買おうと思った。
大分前に出ていたのだが、何故だか読むのを先延ばしにしていたのだ。
でも、思い直した。
そろそろ読んでみよう、
7年前のあの日に感じた何かがわかるかもしれない、と。

いつも行く銀座の本屋には、4日前までは確かに本棚に並んでいたのに、
今日行ったらなくて、銀座のはじからはじまで歩いて、最後にやっと見つけた。
汗だくになって手に取った本は、売れなかったのか、少し汚れていた。
・・・最初にこの本屋に来ようと思ったけど、どういうつもりか後回しだった。
でも結局本はここにしかなかった。

遠回りして、最後に正しいところに来る。
なんだか自分の行く末を暗示してるんじゃあないかと思ってちょっと可笑しかった。
今、大分途方もない遠回りをしてはいるけど。
最後に着くところは全く見えないけど。
そう考えたら、ちょっとの本の汚れなど気にならなくなった。

本は、買うことにした。

投稿者 いづやん : 02:02 | コメント (0) | トラックバック

2002年04月08日

読めば読むほど

とうとう、『指輪物語』以前の、神話時代から第三紀前半までを描いた
『シルマリルの物語』も読み終わってしまった。
あ〜、読めば読むほど、新しい発見と疑問が!
日本語訳されてない本も、早く訳して欲しい。

投稿者 いづやん : 23:17 | コメント (7) | トラックバック