2007年02月07日
●新入荷4点
上左/内澤旬子「世界屠畜紀行」(解放出版社/2310円)
「部落解放」掲載時にも、おっもしろいなあーと思って読んでいましたが、一冊にまとまるとため息のでるようないい本になっています。カイロのラクダ屠畜、芝浦屠場、バリの豚の丸焼き……読みやすいイラストルポで「知ること」の楽しさに夢中になりました。ぶあつい背表紙のてっぺんで笑う(?)ブタの頭のイラストもいい。全国の中学高校の学校図書館に入れておいてほしい本です。資料としてもすごい。
上右/大竹昭子「きみのいる生活」(文藝春秋/2200円)
ひさびさにかみしめるようにゆっくり読んだ本。スナネズミと暮らすことになった作者がつづる自分以外の生き物との生活。かわいい姿やおもしろいエピソードに頬がゆるみながらも、短い寿命や「飼う」ことの不自然さも正面からとらえた文章には息をのみ、言葉を交わさない相手との会話や思いを馳せる部分はファンタジーを感じました。
★6月にポポタムにて大竹昭子さんのイベントを予定しています。
2/17にはRainnyDayにてスズキコージ氏との朗読会→
下左/「蔵書票レッスン」仙台蔵書票愛好会編(500円)
仙台の古本カフェ「火星の庭」より届いた中とじ小冊子。表紙を入れて16pとコンパクトながら、小枝昭一コレクションの蔵書票、芹沢銈介氏の長男夫人インタビューなど見どころ読みどころありです。蔵書票を扱うお店や情報サイトなどのリストがまとめられていて親切。私も自分の蔵書票つくってみようかしらと思わせたところで成功している冊子だと思います。
下右/「LIFT」(200円)
昨秋開催された「沢田マンション秋祭り」の際に発行発売されたオールカラーのミニコミです。住人がつくりました(ほんとうに人材豊富なマンション…というか人力が発揮されるマンション)。このところ朝日新聞やリンカランに登場して再注目を浴び、『沢田マンション物語』(情報センター出版局)もひさびさに増刷しました。わだときわ「沢マンエコフートー→」とともにどうぞ。