2005年10月13日
●展示中・チェチェンの今(イベント10/22)
難民ときくと、困窮して悲惨なイメージがあるかもしれません。
今回展示している写真の子どもたちはみな美男美女ぞろいで、
きれいな衣装を着たり、笑ったりして、意外かもしれません。
コーカサス地方の小さな国、チェチェン共和国は
ロシア軍による11年間にわたる爆撃や殺戮で
民族の4分の1が死んでしまいました。
難民先で暮す彼らは民族と文化を絶やしてはいけないと
子どもをたくさん産み育て、子どもたちに踊りを教えます。
難民先では彼らに仕事はなく、お金はありません。
しかしプライドが高く、美しさや格好よさを誇りとする民族の彼らは
自分たちの食べる物をさしおいても、派手にお客をもてなすそうです。
戦争続きで教育も受けられなかった子どもたちに、
とにかく学力を、手に職を(刺繍の技術指導)、ということで
難民先で子どもたちの支援をしているのが今回の展示の主催、
「チェチェンの子どもを支援する会」です。→
チェチェン人は、イスラム精神と民族舞踊の文化をもっています。
戦争で破壊される前は、美しい自然や作物もありました。
どうしてこんな美しい人たちを虐殺するのだろう、
魅力的な文化を根絶やしにしようとするのでしょうか。
会場には支援グループのスタッフが常駐しています。
笑顔の写真のむこう側が知りたくなったら、気軽に質問をどうぞ。
目で見て耳で聞いてきた話をしてくれます。
第二回目のイベントは今週土曜日(22日)、
チェチェン人ジャーナリストによるドキュメント映像「子どもの物語にあらず」
子どもの絵を構成したアニメーション、
9月に難民先で撮影してきたばかりにビデオなど
貴重な映像を上映します。
800円(1ドリンク付き、ビールは100円プラス)
先着25名、予約優先です。
朝日新聞にも紹介されたり、チェチェンのことを少しでも多くの人達に知ってもらうきっかけになって良かったと思います。
もしも自分がある日突然遠くへ移住させられたり、自分の住んでいるところに軍隊が攻めて来たりしたら、本当に恐ろしいことですね。
しかも、そのことが自分の国以外のどこでも知られていないとしたら・・・・
昨日のイベントもたくさんの方が来てくださいました、ありがとうございました。
支援する会代表の鍋元さんとの会話から、私がとくに心に残った言葉…
「うちの会の展示を見た人から、難民なのにきれいな格好して踊ってる、楽しそうな絵を描いてると言われることがあります。難民は汚い格好してなきゃいかんのか?悲惨な絵ばかり書いてなきゃいかんのか?現地を訪れるボランティアスタッフの子たちに私は、難民じゃないみたいなどと絶対に言わないでくれと言います。お金を集めたいなら、悲惨なところを見せて同情をかったほうがいいですけど、そうしたくない。誇り高い彼らのみじめったらしい姿なんて見せたくない。それが私の信条です」