（運動の基礎資料・ネット上にない地元紙報道など）8
◆尚 同会は、住民請求により実現した「外部監査」であるにもかかわらず、この要望書の受け取りを、11月22日の時点で拒否しています。
外部監査人応募に関する要望書
上野地下駐車場の住民による外部監査
厳正実施推進連絡会
上野地下駐車場の住民による外部監査
厳正実施推進連絡会
日本公認会計士協会 東京会 御中 ２００６年１１月２１日
上野地下駐車場の住民による外部監査
厳正実施推進連絡会
代表委員 大木 了二（税理士）
同 清水 洋（弁護士）
同 宮内 盛雄（不忍池を愛する会代表委員）
同 山田 信之（司法書士）
（連絡先）台東区台東４−２６−９ 東京合同ビル５F
TEL ５８１２−６８５１ FAX ５８０７−５１２２
上野地下駐車場の住民による外部監査
厳正実施推進連絡会
代表委員 大木 了二（税理士）
同 清水 洋（弁護士）
同 宮内 盛雄（不忍池を愛する会代表委員）
同 山田 信之（司法書士）
（連絡先）台東区台東４−２６−９ 東京合同ビル５F
TEL ５８１２−６８５１ FAX ５８０７−５１２２
台東区区長が貴会に対しこの度監査人選任に関する募集の協力要請を行った仮称「上野広小路地下駐車場建設」事業の個別外部監査に関し、以下のとおり、要望を致しますので、慎重にご検討のうえ実施していただくようお願い申し上げます。
第１ 要望の趣旨
貴会において本件の監査人候補者を募集する会員への通知および公示に際し、台東区の実施要領とともに、台東区長宛の別紙要望書と貴会宛の本要望書を交付および公示していただきたい。
第２ 要望の理由
１ 今般、台東区議会は、仮称「上野広小路地下駐車場建設」事業（以下、「本事業」という）に関する住民による個別外部監査請求について、全会一致で可決の採択をしました。私たちは、この請求署名を推進してきた区民の会です。本年７月２７日から３０日間の署名期間に際して、当会が区民に対し署名集めを呼びかけたところ、直ちに６６０名を超える受任者が応じ、猛暑の中、
短期間ながら法定数（２８１６名）をはるかに超える８００４名（有効署名７３６５名）の区民が外部監査を求める署名に調印しました。住民から求める個別外部監査請求自体全国でも珍しいばかりか、これが議会の全会一致で承認されたことも稀有なことです。それは、言うまでもなく行政執行部の税金の使い方に対する疑問と本来区議会がなすべき行政執行部へのチェック機能への不信という本件のもつ問題の重大性の現われであり、本件に対する区民の関心の高さを意味するものです。
事務監査請求書は、１０００字以内という制限が付されているため、監査請求の理由や必要性などについて十分な説明ができませんでした。それでも多数の区民の賛同を得られたものですが、この区民の意思を重く受け止めていただいたうえ、本件の外部監査の実施に際し、この監査請求の目的、理由等区民の真意を十全に理解していただき、独立性、正確性、実効性ある厳正な監査を実現していただきたい。
２ 私たちが本事業について監査の必要を確信した主要な理由は以下のとおりです。
● 本事業について、平成１２年１１月１７日に東京都、台東区と東京地下鉄株式会社（当初、旧 帝都高速度交通営団）との３者協定が締結され、さらに平成１３年１月１７日準備工事に関する、翌平成１４年１０月２５日には歩行者専用道路・駐車場建設工事・銀座線防護工事の各施工協定書が締結されています。この工事の委託に際し、競争入札に付されること無く、東京地下鉄株式会社（以下、「メトロ」という。）を指名で委託先としています。銀座線を運行しながら掘削するという工事の特殊性から、このメトロへの委託という点は了承できるとしても、平成１４年締結の本工事の施工協定書において、工事費用の「概算総額を１３５億７７００万円」として、その工事の費用は「メトロの基準に基づき、メトロが算定する。」（第７条１，２項）と定めています。
しかも、この工事費用は、（１）工事の工程の変更（第３条）（２）工事施工中の支障物処理の発生（第４条１項）、（３）設計の変更（第５条）により「協議のうえ変更するものとする。」（第７条３項）と定められ、増額変更が予定されている内容になっています。
これらの協定内容から、工事費用はすべてメトロの見積もり次第で、台東区（地下駐車場部分の負担）にはこの工事費用についての査定基準がなく、あるいは査定能力すらなく、当初よりメトロ「一任」という無責任な予算措置であったのではないかとの基本的疑問が生じました。これはまさに締結された契約自体の合理性、適正にかかる問題であって、内部監査では審査されなかったことを考えると、外部監査でなければその予算執行の適正の有無を含めて経過を明らかにできません。
● 実際に、区議会において、この当初の工事費用の予算について行政執行部からは費用根拠となる資料や見積もり基準が示された経緯がありません。
しかも、平成１７年９月に工事費用の増額について区議会で審議された際に、その増額の理由や費用の根拠などについて議員から質問を受けても矛盾した不明瞭な説明に終始し、最終的には助役が「反省とお詫び」なる書面を議会に提出して問題を明らかにしないまま議決されてしまいました。
● このような経緯を知るにつけ、行政執行部の本件事業に対する責任所在と予算執行上の適正な検討経過について強い疑問をもったため、監査請求書記載の監査事項１，２の「平成１４年度の工事費用概算の明細と適正」および「平成１７年度の台東区負担３５億円増額の根拠とその適正」について監査を求めたものです。
● 台東区は現在財政難を理由に、老人パスや入浴券の削減などで約２億円の福祉予算を減額させています。その他方で、本件事業のような税金支出を安易にしている姿勢が問われていますが、３００台の地下駐車場という本事業に更なる工事費用増額が行われるならば、区の全体財政上、予算執行上の効率性、合理性、有効性の観点からより重大な財政難を生じさせることは必定です。その意味から、本事業の建設工事上、今後の工期延長や費用増額の恐れの有無を監査対象とすることは、本事業の予算執行の適正を判断する上で不可欠な事項です。監査の対象を「執行済の事項」のみに限定するかのような台東区の内部監査委員らの意見（平成１８年１０月１０日付）は、事実上適正な監査の実効性を失わせる「臭いものに蓋」の隠蔽の論理であって、今回の住民の外部監査請求の趣旨に反するものです。
● 驚くべきことに、本事業の開始に際し、完成後の地下機械式駐車場の経営および運営上の収支計算がされていなかったと議会関係者からは聴かされております。もし、実際にそうであるならば収支を度外視した「駐車場建設ありき」の無責任な事業計画といわれかねません。
当然のことながら、完成後にあっても、機械式の駐車場であればその定期的メンテナンスが必要であり、配置する人員も必要ですが、維持管理含めて経費上のランニングコストをどのように設定しているのでしょうか。収入面において３００台の稼働率、設定すべき駐車場料金の水準などの試算がどのようになされたのでしょうか。現在になっても、区議会には資料の添付もない「年間収入見込み・維持管理費（当初計画）」と題する一枚の「想定書」しか提出されていません。その収支如何によっては、上記と同様に、毎年税金投入をして３００台の駐車場を維持することになりますが、それは区の財政上、効率的、合理性など適正な財政支出といえるのでしょうか。
私どもは、外部監査において、この本事業の遂行の是非の政策的結論を求めるものではありません。行政執行部と区議会が本事業を継続すべきかどうかの政策判断をする上で正しい情報を得るために、監査請求書記載の監査事項第４項において、将来を含めて「赤字垂れ流し」となる可能性の有無などの経済的効率性の観点から、正確な監査結果にもとづき、その見通しを「適切な意見」として求めるものです。
第３ 監査人応募および監査人就任後の監査手続き上の要望
以上の外部監査を求める理由および趣旨を理解いただいて監査を実施していただく上で、監査手続きに当たっては、住民の請求による外部監査手続きの趣旨に則り、その独立性、透明性、民主性を確保していただくよう、下記の事項を履行していただくことを要望します。
記
１ 外部監査人の選任審査手続きの公正公明性を確保するため、応募に当たって、台東区長に提出する企画書について、台東区長が区民に対し同企画書を公開することを承諾していただくか、あるいは自ら当会に交付等公開していただきたい。
２ 監査手続きに当たっては、私ども監査請求推進連絡会の代表および本件監査請求署名代表者から意見聴取の機会をつくるなどできる限り手続きの独立性、透明性の確保に努力していただきたい。
（添付書類）
１ （仮称）上野広小路駐車場建設個別外部監査に関する要望書
台東区台東4-26-9 東京合同ビル５Ｆ TEL 5812-6851
FAX 5807-5122