2005年07月25日

アイランド

island.jpgマイケル・ベイ監督、ユアン・マクレガー主演の映画「アイランド」を見に行った。「宇宙戦争」と迷ったんだけれど、予告がなんとなく面白そうだったので。

ストーリーはこんな具合。
「リンカーン(ユアン・マクレガー)は、大気汚染から救い出され、全てが管理されているコミュニティで暮らして三年になる。安全で快適だが退屈な日々。ここで暮らす人々の夢は、地上最後の楽園『アイランド』へ行くこと。日々行われる抽選でその権利を得ることが出来る。しかし、リンカーンが偶然から目撃した施設の真実の姿は恐るべきものだった。ここに住んでいる人間は、保険契約を結んだクライアントに臓器を提供するためだけに生産されたクローンだったのだ。『アイランド』行きはすなわち臓器摘出の死刑宣告だった。次の『アイランド』行きが決まったのは、リンカーンと親しい女性ジョーダン。彼はこの施設から逃亡を図ろうとする」

以下はネタバレですのでご注意を。

施設の管理体制やら、クローンの生産現場、近未来の都市などなど、ビジュアル的には見るべきところはあるし、ストーリーもそれなりに面白いと思う。でもどれもどこかで見た、聞いたような設定、展開なんだよなあ。クローンで臓器提供なんて話、日本の漫画が絶対書いていそうな話だし。主人公達が逃げるシーン、特にカーチェイスなんて今時珍しくもない。

クローンの臓器で命を長らえることへの是非や、クローンそのものの権利はどうなのかとか、色々考えることがあったのだけれど、逃げるクローンの主人公二人も何の関係もない人たちを巻き込んで結構死なせているのだ。命とは、というテーマを持っているであろうこの物語なのにそれでいいのか。これが最初から最後まで心にひっかかっていた。

リンカーンのクライアント本人が死んでしまってうまく成り代われるのだけれど、クローンの寿命は3〜4年だそうで、そう考えるとクローンの命は元の人間と同じだけの重さなのだろうかとか、ラストで施設のクローンが解放される場面でも、「この先あと何年も生きられないのに・・・」と、なんというか倫理的なジレンマが最後まで頭から離れなかった。

そういう問題提起という意味では、近い将来起こるかも知れないことを考えさせる面白い映画だと思う。うーん、10点満点で7点、というところかなあ。映画を見てスカッとしたい、という人にはお勧めできないかも。近未来ものが好きなら多分楽しめると思われる、かな。

個人的には、この映画にショーン・ビーン@ボロミア兄貴がまたしても悪い人役で出ていて「うほっイカす!」と思ったのと、空飛ぶバイクが激しく格好良かったのが印象的だった(笑)

投稿者 いづやん : 2005年07月25日 00:39 | トラックバック
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Title: ■36号 ユアン・マクレガー インタビュー
Excerpt: ユアン・マクレガーのスペシャルインタビューを「ちょっとだけ」紹介。 6分23秒
From: ビッグイシュー応援団(第一期)
Date: 2005.10.27