朝、有楽町駅を出て目の前の東京交通会館を見上げると、三階部分にテラスがあって、人がいるのが見えた。あれ、あんなところに外に出られる部分があったのかと、今さらながらに気が付いた。
今日は昨日とは打って変わって暖かくて、お日様に当たっていたい気持ちになったので、昼休みにそのテラスに行ってみようと思った。二階より上にはエレベーターを使うのかな・・・と二階に上がってみたら、階段があった。驚いた。もう何年も一階から二階に上がる階段を使っていたのに、三階に上がる階段が「見えてなかった」のだ。用がないと人間というのは視界に入っていても認識しないというのは真実だろう。
テラスに出てみたら、結構広い木製のデッキになっていて、控えめに花が植わっていたり、菜の花が咲いていたりする。ベンチもある。すぐ目の前が有楽町駅で、一段高い線路を走る新幹線がここからだとよく見える。東京国際フォーラムの建物も遮るものもなく前面に広がっている。振り返ればプランタンのビルもよく見える。そして何より、空が広い。このテラスにいると毎日見慣れた有楽町の空が本当に広く感じる。春の陽気も手伝って、とても気持ちがいい。いい場所を見つけた。
二階の三省堂に寄って池澤夏樹の「花を運ぶ妹」の文庫を買う。店員のたどたどしい口調。何も言わずに入れてくれるはずのしおりがない。文庫にかかったカバーは少しちぐはぐ。「研修生」の名札。こんなところにも形を変えた「春」があった。
投稿者 いづやん : 2005年04月06日 00:46 | トラックバック交通会館の1階の受付の女の子がとてもかわいいですよ
道を聞いても感じよく応対してくれます