以上のどれか一つでも当てはまる人は、一日メシを抜いてチケット代をひねり出してでも、映画「マッハ!!!!!!!!」(「!」はいくつでもいいらしい)を見に行くべきである。とにかくスゴイ。
映画のキャッチコピーはこうである。
主演のトニー・ジャーの肉体から繰り出される数々のアクションに、自分の顔の表情は上映中二通りしかなかった。あまりにスゴイアクションに驚き呆れてのニヤニヤ笑いか、あまりに痛いアクションに微妙な笑いを含んだトホホ顔か。だが共通していたのは人間の体は鍛えればここまでできるのかという感動だ。
以下はネタばれだが、はっきり言って話の筋なんて、知っていようがいまいが関係ない。トニー演じるティンの村から大事な仏像の頭が盗まれた。それを取りかえすために都会に出て、色んなトラブルに巻き込まれるも、最後は取りかえしてめでたしめでたし。
映画の核は間違いなくムエタイのアクションシーンである。そして随所にかつてアクション映画の模範とされて来た、ブルース・リーやジャッキー・チェンへのリスペクト、オマージュと言うべきシーンが満載である。前半の街中での逃走シーンなんてジャッキーの映画を見ているようだし、敵のアジトに潜り込んで武器を持ち替えながら次々と相手を倒すシーンはブルース・リーのものだ。そこにちりばめられた笑いはかつての香港カンフー映画のものを彷佛とさせる。ただ、それは懐古ではなく、それらの格闘映画が失ったものへの挑戦状のように見える。アナログでもここまでできるぞ、と。
それを支えているのがトニーのムエタイ技。スゴイとしかいいようがない。跳んで跳ねて回転して蹴りを繰り出し拳を突き出し、ヒジが、ヒザが、相手の急所を狙う。昔の香港カンフー映画の演舞のような美しさはないが、本当に骨を砕く音が聞こえる、そんなアクションである。もちろんスタントなし。見ててイッタイのである。思わず「うわぁ・・・」と言ってしまう。そして「スゲェ・・・」と笑ってしまう。映画館を出たらマネしたくなる。なぜなら本物のアクションだから。
必殺のヒジに、炎のヒザ(ホントに燃えている・・・あはは)、不屈の闘志。しかして純朴で敬虔な仏教徒。あなたを虜にする要素があちこちにあると信じてやまない。とにかく予告だけでも見て欲しい。行きたくなること請け合い。
トニー・ジャーの次回主演作はすでに撮影に入っているそうで。
「トム・ヤム・クン」(タイっぽいって理由だけで付けられたらしい・・・)
今度は子象と一緒に戦うらしいぞ!
来年の公開らしいです。今から待ちどーしーっ。
・・・さ、次は「スウィング・ガールズ」見るべぇ。
Posted by: いづやん : 2004年08月22日 23:14