一人でアカデミー賞11冠の祝杯あげるのもよいのだが、そこは我が「旅の仲間」、ひさしぶりにどーよといううれしい申し出があったので、いそいそと飲みに行くことに。「仕事の後はやっぱり緑竜館!」とかなんとかメリー&ピピンは言っていたが、こっちは「和民」だったりする。最近はお互い懐具合が厳しいので「南風」ではなくて安いところにいくのは致し方ない。
それにしても、初めてお互いが「指輪物語」ファンだと知ってから早4年以上か。あの時はまげんがうちに来て、本棚においてある文庫本に気が付かなければ、こうして色んな人と何度も見に行くこともなかったろうと思うと実に感慨深い。
独りだったらどうしてもこぢんまりと観て満足してしまったに違いないと思う。ここまで自分の中の知識も増えなかったことだろうし、こんなに指輪貧乏になっていなかったのは想像に難くない。
オレは自分の好きなものを、何が何でも人に勧められるような押しの強い人間ではない。でもたまたまオレと同じようにこの物語にはまった人を知り、陳腐な表現だけれどなんだかやたらと勇気づけられた。自分の他に面白いと思った人がすぐ近くにいるのだから、もしかしたら他の人たちも気に入るかもしれない。結果は4年前には考えられなかった位、映画も原作もたくさんの人に触れられることになった。
もうただ素直にありがとうと言いたい。はまげんに。第一部の先行に3時間も一緒に並んでくれたオランダに。一緒に観に行ってくれたみんなに。ピーター・ジャクソン監督、スタッフ、キャストに。そしてトールキンに。