2003年09月03日

一歩外へ

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帰りは大抵座って帰れるし、その日もご多分に漏れず座って帰ることができた。座ってまもなく電車内はやや混み始め、眠らずに携帯をいじっていたオレの前には「寝てないってことはきっとコイツはそのうち降りるだろう降りろ降りろ降りてその席をあけろオレを座らせろ」という気を(多分)送っていたであろうオジサンと、隣に座って「ああ今日も疲れたなあ帰って横になりてぇやそれにしても足がだるい足の置き場に困るな席が狭いよ」と足を組んだり広げたりして(きっと)思っていたであろうこれまたオジサンに囲まれての、ユカイな時間が待っていた。

「こんなに混んでるんだから仕方ないか」と思いつつ、ようやく川口に着いて電車を降りたらなんのことはない、二つ隣の車両から後ろはガラガラに空いているではないか。気が付かないのも無理はないけれど、物事はその一歩外に身を置いてみると全体がよく見える、ということを暗に表しているようでちょっとだけ可笑しくなった。オレは自分とその周りがよく見えているだろうか。電車の中でイライラしていたあのオジサン達と大差ないかも知れないと気が付いただけマシ、だろうか。

投稿者 いづやん : 2003年09月03日 02:00 | トラックバック
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