最後の清流
幾つもの支流を集め、ゆったりと蛇行を繰り返ししながら太平洋に流れ込む、日本最後の清流。四万十川。 それは、初めて見るのになぜか懐かしさを感じる景色だ。 人々の営みとともに、今日も川は流れる。
二泊三日時間旅行
山一面の白山桜、数多の歴史に彩られた吉野山。静かな城下町、大宇陀の町外れで咲き誇る瀧桜。そして古代人の息吹感じる飛鳥。 桜の季節、古都はその魅力をさらに増す。
濃紅の花咲くランズ・エンド
僕が愛してやまない岬。 そこは大地の果てる場所、旅愁誘うランズ・エンドだ。 石廊崎の夕焼けに始まった伊豆半島をめぐる旅。そこでは一足早く訪れた春が僕を待っていた。
紅葉散る峠
箱根の朝は寒い。 日の光はなかなか谷まで届かない。寒さを堪えて待っていると、ようやく太陽が、モミジの葉の赤いフィルターを通して、地面をオレンジ色に照らし始める。
秋と冬のあいだ
”日本”ロマンチック街道、”関東”の耶馬渓、”東洋”のナイアガラ。群馬に点在する随分な名前のワンダーランドを廻った。それらは、そんな野暮な冠などつける必要などない、十分美しい場所だった。
桜巡礼
福島は知る人ぞ知る、一本桜の王国だ。古よりこの地に根をはる巨木が、そこここに立っている。 人ごみにもまれて、名所に赴くのもいいが、時には、田舎道をゆっくりと、一本一本巡る旅も悪くない。
千年の呪い
雨男の面目躍如。5月の鎌倉は雨に包まれていたけれども、紫陽花は雨に濡れてこそ。古都の名刹はこの時期さらにその魅力を増す。
桜前線を追いかけて
桜は、その終わりもまた美しい。その年の弘前は、風が何度も花びらを舞い上げ、桜吹雪のあまりの美しさに酔客からも溜息がもれた。花びらは堀を桜色に埋めていった。
山脈の没するところ
千歳空港から車で襟裳岬を目指す。広がるまぶしい緑の牧草地に、赤い屋根の牧舎。心地よい風を受けて、走り続け、その果てにあったものとは。北海道の広大な大地と自然はすがすがしく、でも人をどこか茫漠とした気分にさせる。
感覚の失調
東京から180キロ。伊豆には一足早く春が訪れる。風はやや肌寒く、山々の木々の芽吹きがまだ遠くとも、河津桜の濃いピンク色と菜の花の黄色が大地を彩る。
ドアーズ
あちら側とこちら側の境界を成し、同時にそれらを繋ぐもの。それは嫌が応にも新たな世界への想像と期待を喚起させずにおかない。このカテゴリーでは、そんな東京の小さな宇宙への入り口を集めています。
緑と戯れる人々
幕末の江戸は、来日したロバート・フォーチュンをして「その場所全体が一大庭園であった」といわしめた。それから140年余がたち、かつてイギリスの園芸家が愛宕山で陶然と眺めた“緑と水に浮かぶ都市”に見る影はない。
東京デルタ地帯
新宿の住友三角ビルみたいに意匠としての三角の建物は存在するが、裏を返せばそれだけ三角柱のブッタイは珍しいということでもある。ここでは僕が巡り会った三角柱を集めてみようと思う。
座敷ぐるま
東京下町のそこかしこで、家の中に住む飼いならされた車たちを見かける。 僕は勝手にそんな彼等を座敷きぐるまと呼んでいる。