悲しみを喜びに                                          02/04: 矢吹 博牧師

 先日のコンサート、演奏が終わってアンコールの拍手の中を指揮者が再び登場し、聴衆に語りかけました。
「皆さん。私たちはたくさんのものを持ちました。多くの知識を得ました。
・・・でも、この世界で一番必要なものは愛です。」さらに続けて、こうも言ったのです。「皆さん、音楽とは悲しいものなのです。多くの曲が、作者の悲しみの中から生まれました。ここにいる皆さんの中には、何かで悲しい思いをしている方もおられるでしょう。その方は、きょうの音楽にご自分の悲しみをとってもらってください。」

 この話を聞いて、イエス・キリストを思いました。「彼はさげすまれ、人々からのけ者にされ、悲しみの人で病を知っていた。」(旧約聖書イザヤ書53章3節)聖書は、イエス・キリストとはこの天地万物の創造者なる神だと紹介します。同時に、この神であるお方がまことの人としてこの世に生まれ、歩んだのだとも伝えています。私たちは様々な悲しみを経験します。人に理解されないこと、愛する人との別れ、病やケガ、何かをしくじることなど、数え切れません。

 しかし聖書は、人間にとって最も大きな悲しみとは、人間を造り、そのすべてを知り、愛しておられる神との交わりが絶たれていることなのだと教えています。
「悲しむ者は幸いです。その人は慰められるからです。」(マタイの福音書5章4節)これはイエスの教えです。私たちが本当に悲しむべきは、自分が神から離れているということです。そして、その悲しみに気づくことで、喜びに向かって一歩を歩み出すことができるのです。

 イエスこそは、悲しむ者とともに悲しむだけでなく、悲しみを喜びに変える力のある神、私たちのすべての罪をご自分の身に負って十字架で死に、しかし復活して今も生きておられる神なのです。
 あなたの悲しみを喜びに!


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