あったかくなっても、桜が咲いても、苺を食べないと春が来た気がしない。
のんびりと赤い実を口に運ぶ。テレビでは、遠い国の戦争。口の中に甘ずっぱい香りが広がるたび、春の到来と、ぼーっと苺を食べていられる日本の寝ぼけた平和を思う。