攘夷 幕末世界 全2巻

森田信吾
秋田書店グランドチャンピオンコミックス
1巻 1994/1/5初版 530円
2巻 1994/5/5初版 530円

伝奇時代劇画の超傑作。「明楽と孫蔵」も強烈でしたが、こちらも負けず劣らずイマジネーションが爆発しています。ストーリー、画力ともにすでに完成型です。今まで10セット近く販売してきましたがそろそろ入荷しなくなってきました。
吸血女バイオレット

高園寺司
ひばり書房
1973/3/30 定価320円 208p

[あらすじ?]
山道に迷った主人公の少年の前に明らかに怪しい男が出現。道を尋ねるも「道はない!」ときたもんだ。そしてなぜかその男は少年の名前を知っている、そして「私は未来の君だ」とほざく。そして少年にバイオレットの描かれた絵を渡し、「今日、君が謎を解く事になっているんだよ!それが運命だから!」と脅す。その絵を地面に置くと、突如絵の真ん中に穴がポッカリ空いて、そこに少年が入ると元の場所に戻り、「夢だったのかな」的な場面になるが、どうもおかしい。
とりあえず帰宅したところ、家の前で見知らぬ少女がガイキチに襲われていて、とりあえず助ける。家に入ると父が突然「私は君の父ではなくバイオレット号の船長だ」と言い出しどっかに行ってしまう。少年はとりあえず船着場に向かうとそこには家を出て行った婆やが。そこで少年は父が前に妻を殺害していたことを教えられる。しかしその後、急にババァが狂って襲ってくるが、さっき助けた少女に助けられる。その少女は「私はあなたと結婚する運命なの」と言いながらバイオレットを差し出し「その花を愛して、バイオレットよ、私はその花なの」と言い残し姿を消す。
その後、場面は雨の中、山中の洋館。少年が勝手に侵入したところ、口にマスクをした怪しい女が現れる。とりあえず少年は雨宿りをさせてもらうことになる。少年が寝ようとすると叫び声が聞こえたので、声の聞こえた部屋の扉を開けると、さっきの怪しい女が以前助けた少女の血を吸おうとしているところだった。もみあっているところ、父が仲間と突然現れ、「イギリスの吸血鬼バイオレット一族の生き残りめ!妻だけでなくケンにまで襲いかかるとは」とわめく。どうもイギリスから流れ着いたバイオレット族と父や少年の菫一族が対立していたようで、その怪しい女は最後の生き残りだったようです。追い詰められた女は焼身自殺を図るがそれは見せ掛けで、お墓に逃げ込む。その後死んだと思われていた母が出てきて「私も吸血鬼なのよ」と打ち明けつつバイオレットの生き残りとともに燃え盛る洋館に消えていく。少年はその事件のショックから記憶喪失に。
そして数年後、突如記憶が戻った少年(見た目は巻頭の怪しい男)の前に以前助けた少女が現れるが、彼女もまた吸血鬼の子孫(バイオレット最後の生き残りの女と少年の父との間に生まれた子供、よって少年とは異母兄弟)であることを告白し、少年に火を点けさせて自ら死んでしまう。

場面は突然船の上。そこには父やその仲間がいて「菫一族は歳をとらない、この船は人間世界に住めない菫一族の生き残りだ、お前も今日からやっとこの船に乗れる年になったのだ」と言い、「さあこれで七人そろった、バイオレット号の出航だ」というナレーションが入りエンディング。何が「七人そろった」だかよく分かりません。

いや正直よく分かりませんし、このあらすじも間違っているかもしれません。とりあえず作品から噴き出す強烈なパワーをぜひ体験してみてください。頭がおかしくなりますから。

探偵漫画短篇集
夜の牙3


ひばりのまんが305
B6ハードカバー128P

大石まどか「魔性」

太田康介「お望みどうり」
殺人現場を見られた絵描き、目撃者は人生を悲観している男。絵描きは目撃者の娘を誘拐するが、ストーリーは意外な展開に。やはり太田康介はうまい。

雨沢道夫「殺人案内状」

谷ゆきお「丸い反射光」
犯罪ミステリー