ひばり書房の方々、夢をありがとう
古賀しんさく 「隠亡(おんぼう)」
小島剛夕 「多情仏心」
山下よしお 「冬の夜の墓」
サツキ貫太 「妖人(あやかしびと)」
・冒頭で「この話は結末をはっきり書いていません
と謳っています。結末を書いていても書いてなくても
どうにもファンタスティックな作品が多いですけど。
多摩海人 「乙女蝶」
・蝶の標本作りを趣味とする少年に姉蝶を殺された妹蝶が
知り合いの少女に乗り移り復讐をしようとする話に、強盗に
殴られた少女の父親がショックで姿心まで強盗に似てしまう
ようになるという意味不明な話がドッキングする怪作。
山梨幸二 「なん年か前の事」
古賀作品でよく出てくる「隠亡」という言葉。意味は
死体焼き屋のことです。
人殺しの隠亡が処理のために送られてきた娘の死体を
見て亡き妹に見えてしまい、焼くのをためらっていたところ
一日後になって蘇ってしまう。しばらく楽しい日々を過ごして
いたが、その間娘がさらわれて檻に入れられてしまうのを
助けたりしつつ、結局捕まってしまう。すごいのはその娘が
ガチョウの化身だったということ。