食事 THE BANQUET

マガジンハウス
18.5×24.5p
1993/1/21 2500円

余命1ヶ月と知った妻・陽子さんの手料理を官能的に捉えた写真集。真ん中くらいの献立のページを境にカラーからモノクロへと変わります、それは「死の世界」へと近づきつつある陽子さん自身を表しているとも言えます。「食事は死への情事だった」との一文が示している通り、食事を一食終えるという事は、それだけ確実に陽子さんの死が近づくということであり、「食事」という行為それ自体が二人の「生」を確認しあう情事でもあったのです。奥付ページ端に「陽子、1990年1月27日午前11時死去」と添えられています。前半と後半で印象がガラリと変わる傑作です。

そういえば、英国の写真家マーティン・パー氏がスタジオボイス誌でプッシュしていました。

AKT-TOKYO 1971-1991

24×29p 96p 洋書英語
1992年にヨーロッパで催された荒木経惟回顧展の図録です。芸術への不理解から、日本では販売していた店員が逮捕されるという事態になった本ですので、国内流通は少ないものと思われます。その騒動はメイプルソープ写真集輸入裁判とともに「何が猥褻で、何が芸術か」という論議を巻き起こしました。
内容はヌード、美しい花の写真、路地裏でゴム飛びをする少女達、室外機に上で佇む猫など様々です。

ラヴ・ユー・トーキョー

22×28p ペーパーバック 約200p
1993/7/17〜9/5にかけて世田谷美術館にて催された展覧会の図録です。
下町に生まれ、東京を撮り続け、ともに最初の理解者でもあった荒木経惟・桑原甲子雄の共同の写真展の作品を多数収録しています。写真集の抜粋だけでなく、荒木経惟の初期のスクラップブックの写真などの一点ものも数多く収録してあります。

■荒木経惟

←しみのあるページ

←シミのあるページ
グレーや黒色の部分にあるので、上のページほど目立ちません

荒木経惟写真集
おー日本

幹出版
21×27p ペーパーバック 袖部分折込タイプ 128p
S46/6/25発行 定価2000円
制作協力 八重幡浩司/企画 宮口泰彦
構成・レイアウト 中村三九男

世界のアラーキーの初期作品です。全モノクロ。
切ったり貼ったり連写したり、かなりアヴァンギャルドな構成です。セクシーというよりハレンチという言葉が当てはまりそうです。
巻末に内田栄一「荒木経惟への決意」を収録。