何も書いてない目次。誤植か。
いばら美喜    「灯台もと暗し」
小島剛夕     「血牡丹吹雪」
サツキ貫太    「わス物語」

手に吸盤のある男の話

北風三平   「骨のチューインガム」

骨のあるボクサーを探していたプロモーターは、しばらくのブランクのあと
カムバックし、対戦相手を半殺しにまでしてしまう男に目をつける。その男
はご飯代わりに骨を食べていると言う噂がある。そして試合後には必ず
白いチューインガムをはいているという。そのガムを分析したところ、それは
鳥のツバに似ていると言う。その上対戦相手は皆ダウン中に鳥に骨をくわ
れる幻覚を見るという。ある日プロモーターが男を訪ねると部屋は真っ暗だっ
た。マッチに火をつけた瞬間映ったの巨大な鳥だったがそれには気付かな
かったプロモーター。最強の男はある日突如負けてしまう、なぜなら目にカメ
ラのフラッシュを強烈に浴びたからだ。実はその男、数ヶ月前に山で死んでお
り、怨念がふくろうに乗り移ってボクシング界に舞い戻ったのだった。