いばら美喜    「無料奉仕」
古賀しんさく    「二度死んだ男」
落合二郎     「変身」
北風三平     「爪をとぐ少女」

いばら

凄腕の殺し屋は殺しの訪れた町で迷っていたところやくざ風の男に道案内され「12時に迎えにき
ますと言われ待つ事にした。岩陰に腰を下ろそう
としたところ、髭を生やした男が先に座っていた
。おとこはこう言った「あなたも石になってしまう」
と。そして男は自分の足に石を投げると足はポ
キっと折れてしまった。男は殺し屋にこう続けた
。「大井興行のボスを町のために殺してくれ」。
殺し屋は言うとおりにボスを殺し男の元へ戻ると
道案内をした男と先ほどの片足が折れた男が銃
を向けて待っていた。あの片足は戦時中に失っ
たもので元からなかったという。ライバル組織の
ボスに手を焼いた男が嘘をついて殺し屋に始末
させたのだった。そして男達は殺し屋を蜂の巣に
してしまう。それで終わりかと思ったら、その男
は本当に石になってしまいバラバラになってしま
った。

絵描きの少年は場所を巡るいざこざから町のヤクザと揉め事になり、
その時投げつけられた猫により失明してしまった。あくる朝の病院
、見舞いに来るはずもないのに見舞いの女性が。その女性はこう言
った「思わず爪を立ててしまった、必ず治します」と。そしてあるお婆
さんがその少女の目を病院に届けてきたが、それは猫の目だった。
猫の目が人間に合致する訳もなくその目は役に立たず、失明した
少女とおばあさんは悲しみにくれる。
その晩一人歩きをしていた少女の首飾りを例ヤクザが目撃してしまい家ま
で着けられてしまう。ヤクザが家に飛び込むとそこには無数の猫がいて一
気に襲い掛かってきた。そしてヤクザは眼球を奪われてしまった。ヤクザに
は猫の目を渡し、ヤクザの目は絵描きの少年に持って行き、手術の末に視力は元通りになる。病室の窓から少女と思われる姿を見た絵描きの少年は声
をかけるが少女は煙のように消えてしまった。そしてそこには3日前から死
んでいたという猫がいるだけだった。

猫目のヤクザはどうなったのか気になりますね。