■週刊少年キングS44/10/19[43]

この号がおすすめな訳は、連載漫画にある訳ではなく(横山光輝「暗殺道場」新連載はありますが)、この巻頭16Pぶち抜きの怪奇イラスト・映画特集のためです。映画で見ても気持ち悪いものを、こうして写真として掲載されるとより気味が悪い上に、イラストになると18禁レベルの恐ろしさになります。写真が使われている映画は「怪談生娘吸血鬼」「ハエ男」「恐怖の生体実験」「人妻を眠らす妖術」「双頭の殺人鬼」「狂ったメス」「フランケンシュタインの怪物」「とろける男」などなどB級・C級怪奇映画のオンパレードです。

オカルト特集だけでもなかなかすごいんですが、この号の何がすごいかって、そのあとの恐怖グラフのコーナーでしょう。実際に起こった、あるいは起こっている災害・惨事の写真を特集していて、それはいいんですが、その写真の扱い方・コメントが完全に狂っています。

左の火事から逃れてビルから飛び降りて即死した女性のセリフが「オー!モーレツ!」。不謹慎とかのレベルでは無いですねこりゃ。しかも編集の言葉は「ひゃっほー!バツグンのながめなどと喜んではいけない」とこれまたふざけてます。他にも飛び降り自殺した男性の叫び声も「イヤーッ!」とか入ってるし、絞首刑の写真でのコメントは「スパイ活動を行なったため、簡単な裁判でたちまち路上で絞首刑!まいったね」です。こっちが参りました。