廃止前日の高崎競馬にて。

かつて群馬県高崎市で行われていた、地方競馬の様子です。
2004年12月30日、廃止の前日です。
同じく北関頭で廃止が決定していた宇都宮競馬と迷ったのですが、市内を通っているJR高崎線一本で行ける高崎を選びました。
高崎線の下り列車では、深谷より先に行った事がなかったので新鮮でした。
深谷を過ぎるとどんどん風景が寂れていくのですが(笑)高崎に着くと駅や景観が突然立派になります。
下の方でも書いてますが街並がきれいで、空気が冷たく澄んでいたのもあって、何だか透明感がありました。



到着しました。
『81年のご愛顧ありがとうございました』と書かれています。
軽く戦前から存在していた事にまず驚きました。
非常に残念です…。

パドックです。 小さくて可愛いです。(笑)
木も生えてましたよ。

 ゴール前の直線です。
簡単に間近で見られるのが良かったです。
ラチにもたれかかってるだけでも、わくわくしました。

高崎の誘導馬です。
鞍についたマークは群馬県のマークかと思ったのですが違いました。
旗にもなってました。 一体なんなのでしょうか?

食堂が何とも味わい深かったので載せます。
この時期にかき氷を堂々と売ってる辺りが凄すぎます。
冷凍みかんもありました。(笑)

からあげとポテトフライ(串タイプ)が昼食でした。
赤ちゃんにラーメン食べさせてあげてるお母さんもいたなあ。<味わい深し

高崎所属のジョッキーの皆さんです。
社台風とかトウカイ風とかアドマイヤ風勝負服がありますね…。
オシャレです。(笑)

ちなみに地方では、勝負服の柄はジョッキーで固定されているそうです。
紅一点の赤見騎手はピンクと黒のストライプで可愛かった!

この日のメインレースは北関頭GI・2歳優駿です。
中央500万下で上位に食い込んだ馬達が人気でした。
私はこの2番人気・ビエントヌエボーの容姿が気に入り単勝と馬連をゲット!
芦毛と、何故か真中だけ逆立ってるたてがみがチャームポイント。
今も果敢に中央へ挑戦しているので応援してあげてください。


…払い戻しは単勝450円、馬連150円でした。

これが一番気に入っている一枚。
陰った空から、どこか寂しさが漂ってきます。

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12レースはスタンド(?)から観戦しました。
コンクリートでできた階段に椅子が並べてあると言う…。
前後の日は天候が悪かったのですが、この日は奇跡的に晴れてました。
さすがに群馬は山々がきれいでした。
高崎観音も見えてました。

そして、とにかく寒かった…。
でも空気が澄んでいていい感じでした。
街並も閑静できれいです。
群馬から帰ってきた後って『空気がきれいだったなー』と思うんですよね、なんか。

帰り際に、やっとこやつの名を知る事ができました。
ポーズのせいか、中央のターフィー君より知性が感じられます。(笑)
ぬいぐるみの人もいました。(^^;





-高崎競馬その後-


高崎競馬最後の開催だった2004年の大晦日は積雪の為にレースが中断され、そのまま終わってしまいました。
高崎の有馬記念=グランプリである高崎大賞典も幻のレースに…。
最終日の様子は群馬テレビで見ましたが、それは非常に寂しいものでした。
が、雪の中でも傘をさして立ち続けるお客さんがたくさん居た事に感動しました。

中継が終わった後に流れた歴代の高崎大賞典の映像を見て、テンリットルにはこのレースの3連覇がかかっていた事を知りました。
6才といってもまだまだ若く、勝てる可能性も十分にありました。
悔やみきれません…。

尚、テンリットルは金沢へ移籍したとの事です。
同じく高崎のエースだったサンエムキングは、13歳になった今も中央のダート重賞に挑戦していました。(^^;
個人的には高崎の2歳優駿・ビエントヌエボーを応援しています。


-廃止の理由-


調べた所、50億円もの累計赤字に加え毎年7・8億円の赤字を出しているからとの事。
10年以上前の本に載っていた地方競馬場の紹介の時点で『いまいちパッとしない』的な事を言われていました。
群馬県内には前橋競輪と桐生競艇があり、公営ギャンブルの中でも目立たない存在だったとか。

事情はわかりませんが頑に土日のみの開催だったのもマイナスだったのでは…。
中央競馬ともろに被っているので、よほどのマニアでないと中央の方を取ってしまうのではと心配してしまいます。
他の地方競馬場は月〜金の5日間の開催が多いですし。

また、馬券を買っていて思ったのですが、堅い決着が殆どなのでコツをつかむと単勝や馬連がバンバン取れてしまうという。
もちろん馬券が取れれば嬉しい訳ですが、だから利益が集まらなかったのでは…とまた寂しい気持ちになってしまいました。(笑)
せめて当たりづらい3連単でも導入していれば…?
しかし券売機の導入など、膨大な手間と費用がかかってしまうのでしょうね。



※文章は05年初頭の書かれたものです。



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