全情連(消費者金融業者が加入する信用情報機関)のデータによれば、全国で消費者金融を利用している人は約1400万人、このうち5社以上の利用者は約230万人、平均借入額は約230万円です。自治体職員の方や議員の先生方の中でも、多重債務の相談などを受けた経験のある人は少なくないと思います。
今般、内閣に設置された「多重債務者対策本部」において策定された「多重債務問題改善プログラム」においては、地方自治体について、「住民への接触機会が多く、多重債務者の掘り起こし(発見)・問題解決に機能発揮が期待できる」とした上で、このような機能を発揮するため、各自治体に対し、生活保護、家庭内暴力、公営住宅料金徴収等の担当部署と相談窓口との連携など、「各部局間の連携」が要請されています。多重債務者の掘り起こし(発見)については、地方自治体が、弁護士会、司法書士会などに比べてすぐれた役割を果たしうることは間違いありません。
また、地方自治体は、生活保護や児童虐待対策など、多重債務者が抱える問題を解決する役割を担う立場でもあります。多重債務問題は、命に関わる問題であり、一刻の猶予もならない問題です。また、住民が多重債務から脱することは、税金・公営住宅家賃などの滞納が解消するなど、自治体にとってもメリットがありますし、なにより、住民との間により一層の信頼関係が構築されます。
「行政の多重債務対策の充実を求める全国会議」は、学者、弁護士、司法書士、消費生活相談員、地方議員、被害者の会が中心となって結成された団体です。これまで、行政に多重債務対策強化を訴えるシンポジウムを全国各地で開催して参りました。
今回、後記のとおり「自治体職員向け多重債務対策支援講座」と題して、自治体職員の方、議員の先生向けに、明日からでもすぐに多重債務対策に取り組んでいただけるよう、相談窓口における多重債務相談の受け方と初期対応の方法や、早くからこの問題に取り組まれている自治体の状況を紹介いたします。併せて、「多重債務相談マニュアル(仮称)」も配布する予定です。皆様ご多忙とは存じますが、ぜひともご出席いただき、多重債務対策の一助として頂けたらと存じます。